(登録例4)心電図データの拡張方法
【請求項1】
心電図データを取得するステップと、
前記心電図データを処理して複数の心拍データを取得するステップと、
前記複数の心拍データのうち少なくとも2つの心拍データに基づいて、機械学習における学習用データの拡張データを生成するステップとを含む、ことを特徴とする心電図データの拡張方法。
【請求項2】
前記心電図データを処理して複数の心拍データを取得する前記ステップは、
前記心電図データを前処理するステップと、
前処理された心電図データに対して心拍識別を行って、複数の心拍データを取得するステップとを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
この発明は、機械学習に使う学習用データ(教師データ)を水増しする方法の発明である。学習用データが少ないと適切な学習を行うことができないので、例えば、画像なら反転、回転させたり、様々なエフェクトをかけて、学習用データを増やす。
心電図データの場合、画像と同じ処理を行ってしまうと、「心電図の医学的意義を破壊し、機械学習モデルの訓練に有効な効果を果たすことができない。」ことに鑑み、心電図データに特有の拡張を行うことがポイントのようである。このように、取り扱うデータの特徴に合わせた処理により、特許性を出すことができると思われる。
ただし、請求項1は、「拡張データを生成するステップ」の内容が一切特定されていないので、生成された拡張データが学習用データとして機能するのか定かではない。明細書には、学習用データとして機能したことを示す実験結果もなく、そもそも心電図においてデータ拡張がWORKすることが示されていない。請求項2についても「前処理」の内容が規定されておらず、不明確と考えられる。
心電図データの学習データを適切に拡張する方法がポイントなのであるから、そこは限定すべきであるし、その結果、うまく学習ができたことを示すべきと思う。
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