2017年度の人工知能技術の活用に向けたアクション・プランの公表以降に、特許庁が行ってきたAI活用に関する様々な実証事業についての報告である。
具体的には、以下のタスクを実施したとのことである。
・機械分類付与タスク
特許文献にFI、Fターム等の分類を付与する。
・類似文章のランキングタスク
審査対象の発明をクエリとして、類似候補文章群を類似性の近い順にランキングして並べる。
・特許文献の要約タスク
特許文献を要約し、読みやすさと内容の正確さを評価する。
・他庁のドシエ情報の要約タスク
日欧で出願され且つヨーロッパ特許庁で審査が完了している案件について、サーチレポートや日本の拒絶理由通知書、意見書、補正書を要約し、読みやすさと正確性を評価する。
・表の構造化タスク
画像中の表をison形式の構造化データにする。また、構造化データにキャプションを付ける。
特許庁がこれまで取り組んできたことは分かるが、特許審査の中心である特許調査に対してのタスクがないのは残念であった。特許調査に使えそうなAIの登場は最近のことなのでそれも仕方がないこととは思う一方で、報告書を作成できそうなタスクを選定しているような気もした。
次は、特許調査に挑んだ結果報告を期待したい。
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