2021年3月27日土曜日

[AI関連発明]異常監視装置(特許6722836)

 (登録例22)

【請求項1】
  金型の分割部を表した学習用画像を機械学習することによって生成された学習済みモデルと、カメラによって前記分割部を撮像して取得された撮像画像とに基づいて、前記分割部が異常状態であるか否かを判定し、前記分割部が異常状態であると判定したとき、型締めを停止させるための停止指示を出力する、制御部を有し、
  前記学習済みモデルは、前記分割部を照明する照明の種類及び前記カメラの種類を変化させて撮像することによって作成した前記学習用画像に基づいて生成された第1学習済みモデルを有する、
  異常監視装置。


 射出成型の金型の分割部の異常を監視するシステムの発明である。出願当初の請求項1は国際調査報告で進歩性なしと判断されたが、進歩性が認められた元の請求項5を新しい請求項1とし、特許査定を得た。
 上記下線部に見られるように学習済みモデルについて、教師データとして、照明の種類及びカメラの種類を変化させて撮像した画像を用いることを限定した。教師データが新しいことにより、特許が認められた例である。


0 件のコメント:

コメントを投稿

[裁判例]先使用権についての裁判例(知財高裁令和3年(ネ)10086号)

 パナソニックが遠藤照明を特許権侵害で訴えた事件の控訴審である。ここでは先使用権の判断を取り上げる。  特許はLEDランプに関する発明である。LEDランプの中には複数のLEDチップが内蔵されている。LEDは放射角が比較的狭いので筐体を透過するLEDの光の輝度差が生じ、ユーザに光の...