構成要件該当性 |
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R2.6.18知財高裁 電子メール誤送信防止事件 (7/15投稿) |
侵害訴訟/均等でない 特許発明は、メールの送信先単位で保留可否判断を行うことが特徴部分であり、ドメイン単位での保留可否判断は、本質的部分において異なり、均等ではないと判断された。 |
H30.9.6東京地裁 レイアウトエディタ事件 (5/3投稿) |
侵害訴訟/非侵害 「プレイヤによって選択されたゲーム空間の全体」における「選択」とは、ゲーム空間内の一定の範囲を選択することを前提としているとして、被告製品は構成要件を充足しないと判断した。 |
R1.7.19知財高裁 住宅地図事件 (1/12投稿) |
侵害訴訟/非侵害 本件特許は、そもそも書籍としての地図を対象としており、被告の電子的な地図とは異なる。本件特許は、各ページを適宜に区画化して索引欄を設ける構成であるが、被告の地図は、メッシュ化されている範囲や区分されたデータを認識しない等として、非侵害と判断された。 |
R1.6.26知財高裁 自律型思考パターン生成機事件 (1/6投稿) |
侵害訴訟/非侵害 人工知能に関する特許の侵害訴訟であるが、多くの構成要件について、構成要件に係る機能を有していると認めるに足りる証拠はない、と判断された。 |
発明該当性 |
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R2.6.18知財高裁 電子記録債権の決済方法事件 (7/10投稿) |
審決取消訴訟(拒絶)/発明該当性なし 本願発明は、その本質が専ら人為的な取り決めそのものに向けられているとして発明該当性が否定された。 |
新規性 |
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R2.3.11知財高裁 情報管理方法事件 (4/16投稿) |
審決取消訴訟(無効)/新規性なし 動的に割り当てた電話番号を「クリーン」とみなして再利用するタイミングを計る始期について、本件特許は「識別情報が送出されてから」、主引例は「固有の番号が表示されてから」という相違を主張したが、主引例の課題等に基づき、特許権者の主張は排斥された。 |
R1.10.2知財高裁 ベッド操作装置事件 (2/25投稿) |
審決取消訴訟(拒絶)/新規性なし 本願発明と引用発明は、課題は異なるが同一であると判断した。 |
進歩性 |
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R2.6.4知財高裁 対戦ゲーム制御プログラム事件 (7/6投稿) |
審決取消訴訟(拒絶)/進歩性あり 相違点はゲームの性格に関わる重要な相違点であるとして、進歩性が肯定された。 |
R1.12.11知財高裁 実時間対話型コンテンツ事件 (5/2投稿) |
審決取消訴訟(無効)/進歩性あり 引例における「ランク」は特定の者を指定できないから、本件特許の「少なくとも単独の受信者の識別子」とは異なると判断された。 |
R2.3.17知財高裁 ホストクラブ来店勧誘方法事件 (4/13投稿) |
審決取消訴訟(拒絶)/進歩性あり 請求項の「メンタルケア」の文言について、特許庁は抽象的なものと解釈したが、裁判所は明細書の記載を参酌して解釈した上で、引例とは相違し、当業者が適宜決定すべき事項ではないと判断した。 |
R1.9.19知財高裁 アプリケーション生成支援システム事件 (4/3投稿) |
審決取消訴訟(拒絶)/進歩性あり 引用発明の課題に着目し、引用発明どうしの組合せについて動機付けがないと判断した。 |
R2.2.19知財高裁 コメント表示方法事件 (3/16投稿) |
審決取消訴訟(無効)/進歩性あり 主引例に対する慣用技術の適用に対して、前提となるシステムの違いや動機付けがないこと等を挙げて、容易ではないと判断した。 |
R1.6.4知財高裁 ゲームプログラム事件 (2/13投稿) |
審決取消訴訟(拒絶)/進歩性なし 第3者のキャラクタを登場させるゲームにおいて、同一レベルのキャラクタを登場させるか(本願)、人数を増減させるか(引例)の違いについて、レベルに応じたキャラクタを抽出することは周知技術であるとして、進歩性が否定された。 |
サポート要件 |
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R1.10.8知財高裁 金融商品取引管理装置事件 (1/19投稿) |
審決取消訴訟(無効)/サポート要件あり 明細書に、「シフト機能」を単独で実施する形態は記載されていなかったが、「シフト機能」自体が効果を有しており、別個の処理であることが読み取れるとしてサポート要件を満たすと判断した。 |
2020年8月1日土曜日
裁判例
これまでに紹介した裁判例を着目したテーマ別にまとめた。
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[裁判例]先使用権についての裁判例(知財高裁令和3年(ネ)10086号)
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